最終確認日:2026年8月24日
フランチャイズ本部との面談では、説明を聞くだけで時間が終わりがちです。ブランドの魅力を理解する場である一方、加盟後に誰が何をするのかを確かめる場でもあります。
質問の目的は本部を問い詰めることではありません。複数ブランドから同じ粒度で回答を受け取り、自分の計画との違いを見つけることです。ここでは、費用・支援・契約を含む30問と、回答を比較する記録方法をまとめます。個別契約の法的評価ではないため、最終判断では契約書類を専門家へ確認してください。
面談前に用意する3つの前提
質問票だけを持って行っても、自社条件を伝えなければ回答が一般論になります。候補エリア、想定するオーナーの関与、開業希望時期の3点を仮置きしてください。未定なら「未定」と書き、決めるために必要な情報を尋ねます。
日本フランチャイズチェーン協会は、契約前に本部や事業内容を理解し、疑問点を確認するための情報を公開しています。公正取引委員会もフランチャイズ募集に関する考え方を示しており、加盟希望者が適切に判断できる情報の開示を重要な論点として扱っています。口頭説明だけで決めず、回答の根拠となる資料名・版・日付を記録しましょう。
事業モデルと顧客について聞く5問
- この店舗は、誰のどの利用目的を中心に設計されていますか。
- 会員が入会し、継続し、退会するまでの主な接点は何ですか。
- 標準サービスと、加盟店が地域に合わせて変更できる範囲はどこですか。
- 既存店を比較するとき、立地・規模・営業形態をどう区分していますか。
- 本部が想定する加盟オーナーの役割と、週・月単位の業務は何ですか。
成功事例の数字を聞く場合は、対象店舗、期間、前提条件、例外をセットで確認します。その数字が自分の候補地へそのまま当てはまるとは限りません。平均やモデル収支の定義が示されない場合は、判断材料ではなく未確認事項として残します。
物件・開業準備・人材について聞く5問
- 商圏調査と物件評価は誰が行い、どの資料を受け取れますか。
- 物件決定までに、本部承認と加盟者判断はどの順で行いますか。
- 設備・内装・システムで指定されるものと、選択できるものは何ですか。
- 採用支援は、募集、面接、採否、研修のどこまで含みますか。
- 開業までの工程表で、本部・加盟者・外部会社の担当はどう分かれますか。
「物件支援あり」「採用支援あり」だけでは、実際の担当が分かりません。成果物、回数、期限、追加費用、支援対象外を確認します。候補物件の契約を急ぐよう求められた場合も、事業計画と契約条件の確認が終わる前に判断しないよう工程を分けます。
費用と収支前提について聞く5問
- 契約前、契約時、開業前、開業後に発生する支払いを時系列で示せますか。
- 各支払いの対価となる商品・役務と、返還の有無はどう定められていますか。
- 継続費用の計算対象、計算方法、最低額、変更条件は何ですか。
- モデル収支は、どの店舗・期間・稼働条件を基に作られていますか。
- 想定より開業が遅れた場合や会員獲得が進まない場合、追加で必要になる資金項目は何ですか。
ここでは金額の大小だけでなく、定義と発生時点をそろえます。税区分、決済手数料、システム利用、広告、設備保守などが別項目かも確認します。将来の売上や利益は保証値として扱わず、自社の保守的な計画と照合してください。
集客・運営支援について聞く5問
- 開業前集客で、本部と加盟店が行う作業を分けて示せますか。
- 広告素材、Webページ、SNS、店舗情報の作成・更新権限は誰にありますか。
- 開業後に追う指標と、本部へ報告する頻度はどうなっていますか。
- SVなどの運営支援は、頻度、方法、担当範囲、追加費用がどう定められていますか。
- 顧客対応、事故・障害・苦情・個人情報に関する連絡手順はありますか。
集客支援は、広告を出すことと予約・来店・入会まで改善することを分けて聞きます。運営支援も、相談窓口があることと、定例確認や現場支援が提供されることは同じではありません。
契約・エリア・終了条件について聞く5問
- 契約期間、更新手続き、更新しない場合の期限は何ですか。
- 営業地域やテリトリーは、どの文書・基準で定められていますか。
- 近隣への同一・関連ブランド出店やオンライン販売はどう扱われますか。
- 中途解約、違約金、設備・在庫・顧客データ・看板の扱いはどうなりますか。
- 契約終了後に残る秘密保持、競業、商標使用停止などの義務は何ですか。
この5問は、一般的な説明ではなく契約書の条項番号と照らします。公正取引委員会のガイドラインは、契約期間、更新、解除、違約金などを加盟募集時の開示に関わる事項として示しています。ただし個別契約の有効性や自社への影響は一律に決められません。理解できない条項は、契約前に弁護士など適切な専門家へ相談してください。
実績確認と意思決定について聞く5問
- 既存加盟店へ話を聞く機会はありますか。選定条件は何ですか。
- 開店・閉店・契約終了の情報を、比較可能な期間と定義で確認できますか。
- 加盟後に想定と違った事例から、本部が変更した支援や仕組みはありますか。
- 今日の回答のうち、契約書・開示資料・運営資料のどこで確認できますか。
- 次の判断期限までに、追加で確認すべき資料と担当窓口は何ですか。
面談後は、その場の印象ではなく回答の確認可能性を評価します。数字が多い回答でも根拠資料がなければ比較できません。反対に「現時点では未確定」と明確に説明され、確認手順が示されることは有用です。
3社を同じ列で比べる質問票
質問番号 | 回答要約 | 根拠資料・条項 | 回答者・確認日 | 状態 | 次の確認期限 |
|---|---|---|---|---|---|
例:13 | 計算対象と料率 | 募集資料○頁・契約書○条 | 担当者名・○月○日 | 文書待ち | ○月○日 |
例:19 | 月次オンライン支援 | 運営支援資料○頁 | 担当者名・○月○日 | 確認済み | ○月○日 |
回答を受けたら「確認済み」「文書待ち」「自社判断待ち」「専門家確認」の4状態に分けます。すべてを確認済みにする必要はありませんが、未確認のまま契約判断へ進む項目は明示してください。フランチャイズの選び方と併用すると、ブランドの印象と契約・運営条件を分けて比較できます。
面談前に自社条件や質問の優先順位を整理したい場合は、お問い合わせから相談できます。
参考情報・確認事項
- 日本フランチャイズチェーン協会「フランチャイズ契約の要点」:https://www.jfa-fc.or.jp/particle/3592.html
- 公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」:https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/franchise.html
- 費用、収益、契約、エリア、解約条件は各本部の最新資料・契約書で確認し、必要に応じて専門家へ相談する
- 検索ボリュームは提供元データ未連携のため
unknown。質問需要の大きさを推測しない
