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定額制と売上歩合制|ロイヤリティ方式別に見るフィットネスFC一覧

桒谷 一成

定額制と売上歩合制|ロイヤリティ方式別に見るフィットネスFC一覧

最終確認日:2026年9月30日

フィットネスFCのロイヤリティには、毎月決まった額を払う「定額制」と、売上に一定率をかける「売上歩合制」があります。どちらの方式かによって、会員が少ない開業直後に重いのか、会員が増えたあとに重いのかが変わります。そのため、同じ「月10万円」「売上の10%」という数字でも、事業計画への影響はまったく違います。

本記事では、FFC Naviに掲載しているフィットネスFC 76ブランドを対象に、各本部の公式FC募集ページなど一次情報で確認できたロイヤリティを方式別に分類しました。公式に記載がないブランドは推測で分類せず、「非公開」グループにまとめています。あわせて、仮定の売上で方式ごとの月額負担がどう変わるかを試算しました。

ロイヤリティの「算定基準(何に対する率か)」や、別料金・支援範囲の読み方は、ジムFCのロイヤリティ比較|率だけでなく算定基準・別料金・支援範囲を見るで解説しています。本記事は、どのブランドがどの方式を採用しているかを一覧で把握するためのページです。

76ブランドのロイヤリティ方式の内訳

2026年9月30日時点で、公式情報からロイヤリティの方式を確認できたのは24ブランドでした。残りの52ブランドは、公式FC募集ページに方式や金額の記載がなく、資料請求や説明会で開示される「非公開」です。

方式

24時間ジム

ピラティス

パーソナルジム

インドアゴルフ

子ども向け運動教室

女性専用ジム

合計

定額制(金額公開)

1

1

0

4

0

0

6

定額制(金額は非公開)

2

0

0

0

0

0

2

売上歩合制

2

8

2

2

1

0

15

変動+固定のハイブリッド

1

0

0

0

0

0

1

会員数連動

0

0

0

0

0

0

0

非公開

19

10

8

4

9

2

52

合計

25

19

10

10

10

2

76

会員数に応じて金額が決まる「会員数連動型」を公式に明記しているブランドは、今回の集計ではありませんでした。インドアゴルフでは、打席数に応じて定額が変わる方式(マイゴル)があります。ピラティスでは、売上の帯によって定額が切り替わる方式(fis.pilates)もあります。

非公開のブランドが全体の約7割を占めるため、公開情報だけで方式を比べられる範囲は限られます。非公開のブランドを検討するときは、後半の確認表を使って資料請求や面談で聞き取ってください。

定額制のブランド一覧

売上に関係なく、毎月決まった額を支払う方式です。公式ページで金額まで確認できたのは次の6ブランドです。

ブランド

業態

公式のロイヤリティ

公式に記載のある他の月額費用

HEAT24

24時間ジム

固定 月20万円(税別)

―

fis.pilates

ピラティス

月売上100万円未満は月5万円、100万円以上は月10万円(広告運用手数料込み)

広告費 月0〜15万円(広告実費)

GOLF NEXT 24

インドアゴルフ

定額 月10万円

広告協賛金 月3万円

LAHAGOLF24

インドアゴルフ

月8万円

―

SWING24/7

インドアゴルフ

ランニングコスト例でロイヤリティー 月10万円

システム代 月4.5万円(同じ例)

マイゴル

インドアゴルフ

打席数別の完全固定(1・2打席15万円、3打席20万円、4打席25万円、5打席以上30万円、税抜)

―

出典:HEAT24、fis.pilates、GOLF NEXT 24、LAHAGOLF24、SWING24/7、マイゴル(よくある質問)の各公式ページ。

次の2ブランドは、定額制であることは確認できたものの、金額が公開されていません。

ブランド

業態

確認できた内容

金額

エニタイムフィットネス

24時間ジム

運営会社の有価証券報告書に、FC店舗が支払うロイヤリティは1店舗ごとに定額・固定と記載

非公開(事業説明会で開示)

Fits All Gym24H

24時間ジム

公式FCページの開業後サポート欄に「ロイヤリティ定額制」と記載

非公開

出典:Fast Fitness Japan IR(有価証券報告書)、Life-stock FC加盟ページ。

このほか、ELEMENTは、既存店舗にプログラムだけを導入する「プロダクトFC」で月額12万円の固定ロイヤリティを公開しています。新規出店の通常加盟は売上歩合のため、下の売上歩合制の表に入れています。

売上歩合制のブランド一覧

売上に一定の率をかけて毎月の額が決まる方式です。公式ページで率を確認できたのは次の15ブランドです。

ブランド

業態

公式のロイヤリティ

算定基準・注記

ハコジム

24時間ジム

売上の3%

―

RHINO GYM

24時間ジム

売上の10%(月額変動制)

運営・集客・システムサポートを含むと記載

ダイエットパートナー

パーソナルジム

店舗総売上の15%(おまかせ)/10%(スタンダード)/7%(トレーナー)

プランによって本部が担う業務の範囲が違う

eviGym

パーソナルジム

売上の25%(税別)

広告運用などを本部が担うと記載

5pilates

ピラティス

月売上の5%

広告運用手数料込み

Beat Pilates

ピラティス

月売上の10%

―

CLUB PILATES

ピラティス

月額売上の12%

FCページは2019年頃の内容で、現行条件は要確認

COCOLANCE

ピラティス

13%(収益モデルの「FC契約A」の場合)

他の契約プランの条件は非公開

ELEMENT

ピラティス

通常加盟は売上の10%

同じページのFAQには「月額固定のロイヤリティを採用」ともあり、表記が混在。契約前に確認が必要

ラピラティス

ピラティス

入金売上の12%

算定の基準は「入金売上」

ピラティススタジオDEP

ピラティス

総売上の10〜20%

取扱料率による減額制度あり

Repilates

ピラティス

売上の10%相当

公式収支モデル上の計算値(売上300万円に対し30万円)。正式な料率条件は要確認

GOLFEED24

インドアゴルフ

売上(税抜)の8%

別途、協同プロモーション料(売上の3%)、マーケティング協賛費(月3万円)、システム利用料(月10万円〜)

i8GOLF

インドアゴルフ

売上の3%

―

LUNA STUDIO

子ども向け運動教室

売上の10%

公式の収支イメージでは売上250万円に対しロイヤリティ25万円

出典:ハコジム、RHINO GYM、ダイエットパートナー、eviGym、5pilates、Beat Pilates、CLUB PILATES、COCOLANCE、ELEMENT、ラピラティス、DEP、Repilates、GOLFEED24、i8GOLF、LUNA STUDIOの各公式ページ。

率が同じでも、「売上」「総売上」「入金売上」「税抜売上」のどれを基準にするかで、実際の支払額は変わります。GOLFEED24のように、ロイヤリティとは別に売上連動の費用がある場合もあります。率だけを並べて比べず、算定基準と別料金を必ずセットで確認してください。

ハイブリッド型と非公開のブランド

変動+固定のハイブリッド型

CACHIE(24時間ジム)は、公式FCページで「変動・固定のハイブリッド型のロイヤリティ」を採用し、一定のラインから固定になると説明しています。具体的な料率や固定額は公開されていません。同ページには「単月黒字化までロイヤリティ0円」の特別募集も掲載されていますが、募集締切が2022年6月30日と記載されているため、現在も適用されるかは確認が必要です(出典:CACHIE FC加盟募集ページ)。

非公開のブランド(52ブランド)

公式FC募集ページにロイヤリティの方式・金額の記載がなく、「個別問い合わせ」「資料請求で開示」となっているブランドです。第三者サイトに料率が載っている場合もありますが、本記事では公式で確認できないため分類していません。

業態

数

ブランド

24時間ジム

19

フィットイージー、UFC GYM、FORBES 24h fitness、URBAN FIT24、HYPER FIT24、Amazones、NEO FIT、SmartFit100、MIRA fitness、chocoZAP、FITNEXUS、ECOFIT24、FIT365、フィットプレイス24、ファストジム24、アシスト24、ライフフィット、W-FIT24、ワールドプラスジム

ピラティス

10

Pilates KASANE、PILATES AXE、Two Three、STUDIO IVY、TSUTAYA Conditioning PILATES、YUZU、SAKURA、LULUTO、Habit Pilates studio、WECLE

パーソナルジム

8

CLOUD GYM、ReViNa、THE PERSONAL GYM、24/7ワークアウト、NEXUS、T-BALANCE、かたぎり塾、BEYOND

インドアゴルフ

4

ステップゴルフ、GOLFERS24、YGCグループ、SMART GOLF

子ども向け運動教室

9

サカフル、グローバルアスリートプロジェクト、チャレンジキッズ、ムーヴ体操クラブ、ゴールデンキッズ、JPCスポーツ教室、NEO SPORTS KIDS、忍者ナイン、ネイス体操教室

女性専用ジム

2

カーブス、FURDI

「非公開」は、条件が悪いという意味ではありません。物件や出店形態によって条件を個別に決める本部もあります。比較するときは、面談で方式・金額・算定基準を聞き取り、定額制か売上歩合制かを自分で分類してから並べてください。

方式別の試算比較:仮定の売上で月額負担はどう変わるか

同じ店舗の売上が変わったとき、方式ごとのロイヤリティ月額がどう変わるかを試算しました。売上と方式はすべて仮定値で、特定ブランドの条件を示すものではありません。

ロイヤリティ方式(仮定)

月売上80万円

月売上200万円

月売上300万円

月売上500万円

定額 月10万円

10.0万円(売上比12.5%)

10.0万円(5.0%)

10.0万円(3.3%)

10.0万円(2.0%)

定額 月20万円

20.0万円(25.0%)

20.0万円(10.0%)

20.0万円(6.7%)

20.0万円(4.0%)

段階定額(月売上100万円未満は5万円、以上は10万円)

5.0万円(6.3%)

10.0万円(5.0%)

10.0万円(3.3%)

10.0万円(2.0%)

売上の3%

2.4万円

6.0万円

9.0万円

15.0万円

売上の5%

4.0万円

10.0万円

15.0万円

25.0万円

売上の10%

8.0万円

20.0万円

30.0万円

50.0万円

売上の12%

9.6万円

24.0万円

36.0万円

60.0万円

売上の15%

12.0万円

30.0万円

45.0万円

75.0万円

ハイブリッド例(売上の10%、上限月30万円)

8.0万円

20.0万円

30.0万円

30.0万円(6.0%)

この表から読み取れることは次のとおりです。

  • 定額と歩合が同額になる売上がある:定額月20万円と売上の10%は、月売上200万円で同額です。200万円を下回る月は歩合のほうが負担は小さく、上回る月は定額のほうが小さくなります。定額月10万円と売上の5%も、同じく月売上200万円で並びます。
  • 開業直後の負担は定額のほうが重くなりやすい:月売上80万円の段階では、定額月20万円は売上の25%に当たります。会員が少ない時期の資金繰りでは、定額の重さが目立ちます。
  • 売上が伸びたあとは歩合の負担が大きくなる:月売上500万円では、売上の12%は60万円です。定額月20万円との差は月40万円、年間で480万円になります。

どの方式が有利かは、店舗の売上がどの水準で推移するかによって決まります。自分の会員数と月会費で売上の見通しを立ててから、方式を比べてください。月次収支の試算は収支シミュレーターで確認できます。

方式ごとのメリットと注意点(一般論)

ここでは一般的な傾向を整理します。実際の条件は契約ごとに違うため、個別の契約書案で確認してください。

方式

売上が少ない時期

売上が伸びた時期

検討に向く考え方

注意点

定額制

売上に対する負担率が高くなる

売上が伸びても額が変わらず、手元に残りやすい

早期に会員数を積み上げる見通しと、立ち上がり期の運転資金がある

金額改定の条件、店舗数や打席数による変動、別途の月額費用

売上歩合制

額が小さくなり、立ち上がり期の負担が軽い

売上に比例して額が増える

開業直後の資金繰りを重視する。本部の支援と売上の連動を重視する

算定基準(総売上・入金売上・税抜など)、最低額の有無、別の売上連動費

段階定額・ハイブリッド

低い段階や変動部分で負担を抑えられる

上限や固定に切り替わって負担が頭打ちになる

立ち上がり期と成長期の両方の負担を抑えたい

段階の境目の定義、切り替え条件、上限の有無

非公開

―

―

―

方式・金額・算定基準・別料金を書面で確認する

公正取引委員会のフランチャイズ・ガイドラインは、ロイヤルティの算定方法について必要な説明をせず、実際より低い金額であるかのように開示することや、他の本部と算定方法の違いを説明しないまま率だけを比べることを、問題となりうる例として挙げています(公正取引委員会:フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方)。加盟希望者の側でも、率や金額だけでなく算定方法まで確認することが大切です。

資料請求・面談で方式を確かめる確認表

非公開のブランドや、表記が混在しているブランドを検討するときは、次の表を面談に持ち込み、回答を書面で受け取ってください。

確認項目

候補A

候補B

候補C

方式(定額・売上歩合・段階・ハイブリッド・その他)

金額または率

算定の基準(総売上・入金売上・税抜など)

最低額・上限額の有無

開業直後の減免・猶予の有無と期間

ロイヤリティ以外の月額費用(システム・広告分担金等)

金額改定の条件

月売上200万円・300万円のときの支払額

回答の根拠資料(募集要項・契約書案の該当条項)

「月売上200万円・300万円のときの支払額」を本部に具体的に計算してもらうと、方式や算定基準の違いが金額で見えるようになります。ロイヤリティ以外の費用も含めた総額の比べ方はジムFCのロイヤリティ比較で、用語の意味はフィットネスFCの用語集で確認できます。

まとめ

  • FFC Naviに掲載している76ブランドのうち、公式情報でロイヤリティの方式を確認できたのは24ブランドでした。内訳は、定額制が8(うち金額公開6)、売上歩合制が15、ハイブリッド型が1です。残る52ブランドは非公開でした。
  • 会員数連動型を公式に明記しているブランドはありませんでした。打席数に応じた定額(マイゴル)や、売上帯による段階定額(fis.pilates)はあります。
  • 定額制と売上歩合制は、ある売上水準で負担額が並び、それより売上が少ないか多いかで有利・不利が入れ替わります。
  • 率が同じでも、算定基準や別料金によって実際の支払額は変わります。非公開のブランドは、確認表で方式と金額を聞き取ってから比べてください。

ロイヤリティの方式を含め、条件に合う本部の比較を相談したい方はお問い合わせからご連絡ください。

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