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ピラティススタジオ開業費用の内訳|マシン・内装・物件費をFC公式モデルで確認

桒谷 一成

ピラティススタジオ開業費用の内訳|マシン・内装・物件費をFC公式モデルで確認

最終確認日:2026年9月30日

ピラティススタジオの開業費用を調べると、「数百万円から」「2,000万円台から」「4,000万円台」など、幅の大きい数字が並びます。差が生まれる主な理由は、ブランドの価格だけではありません。グループ型かパーソナル型か、マシンを購入するかリースにするか、物件取得費や運転資金を総額に含めているか。前提が違えば、同じ「初期費用」でも中身は別物です。

そこで本記事では、FFC Naviに掲載しているピラティススタジオFC 19ブランドの公式FC募集ページを確認しました。費用の内訳を公開しているモデルだけを、加盟金・研修費・マシン・内装・物件取得・運転資金の6費目にそろえて並べています。公式ページに記載がない費目は推測で埋めず、「非公開」と書きました。記事の後半には、自分の候補物件の見積もりを同じ形式で書き込める記録シートも用意しています。

ここで扱う金額は、各本部が示すモデルケースや一例です。実際の見積額や収益を保証するものではなく、物件・地域・時期・契約条件で変わります。契約前には、必ず最新の資料と見積書で確認してください。

開業費用は6つの費目に分けて比べる

本部の資料は、費目の名前も区切り方もそれぞれ違います。「建築費」と「内装費」、「不動産取得費」と「物件取得費」「敷金」のように、呼び方が違っても中身が重なる項目があります。反対に「開業前資金」のように複数の費用をまとめた項目もあります。まずは次の6費目に振り分けると、ブランドをまたいで比べやすくなります。

費目

主に含まれるもの

資料での表記例

加盟金

ブランド使用、開業ノウハウ提供の対価

加盟金、加盟契約金

研修費

オーナー・インストラクターの開業前研修

研修費、トレーナー研修費

マシン

リフォーマー等の機材、搬送・設置

機材費、ピラティスマシン、器具関連費用

内装

設計、内装・建築工事、設備

内装費、建築費、店舗施工工事、設計費

物件取得

保証金・敷金、礼金、仲介手数料、前家賃

物件取得費、不動産取得費、敷金

運転資金

開業前後の人件費・家賃・広告費、赤字期間の資金

運転資金、開業前資金、開業前人件費

日本フランチャイズチェーン協会(JFA)は、初期投資額を物件取得費、内外装工事費、設備費、開業時在庫、開店費用、本部への契約金・保証金の合計と説明しています。そのうえで、理想的には6か月程度の運転資金を含めることが望ましいとしています(JFA:募集用パンフレットの見方)。本部が出す「初期費用」に運転資金が入っているとは限りません。この点は最初に確認しておきたいところです。

公式モデルで内訳が公開されている6ブランドの費用比較

公式FC募集ページで費目ごとの金額を確認できたのは、次の6ブランドです(2026年9月30日確認、単位:万円)。

費目

WECLE

CLUB PILATES

Repilates

PILATES AXE

ラピラティス

Beat Pilates

加盟金

300

600(加盟契約金)

300

200(加盟契約金)

300

220

研修費

非公開

非公開

非公開

90

50(1名25万円)

非公開

マシン

700

別途リース(金額非公開)

1,000〜1,500

1,200+搬送・設置100

165

220(器具備品)

内装

1,225+設計費120

1,000(建築費)

1,000〜1,500

設計250+建築2,000+警備設備400

800(物件取得と合算)

200(内外装)

物件取得

480

1,400(不動産取得料)

200〜500(敷金)

300

内装に合算

230

運転資金・開業前費用

非公開

300(開業前資金)

200(運転資金)

開業前人件費60+開業前家賃50

非公開

非公開

その他

―

開業前販促200

広告300・求人50・備品100

開業前販促200・物販在庫等50

広告105・販促25・備品100・保証金100

採用15・広告15

公式の合計

2,825

3,500

2,500〜4,500

4,450

1,645

900

前提・注記

30坪〜、マシン10台

税抜、リフォーマー12台想定

規模・坪数で変動

40坪の収支モデル例

都内出店の場合

税込

各ブランドの出典と注意点は次のとおりです。

  • WECLE:公式FC募集ページの初期投資例。物件取得費480万円は「家賃60万円・保証金360万円・仲介手数料60万円の場合」の注記付きです。研修費・運転資金の記載はありません。出店は最低30坪で、マシンはオリジナル機10台が基本パッケージとFAQに書かれています。
  • CLUB PILATES:公式FC募集ページに画像で載っている初期費用表の内訳です。機材リース料は合計3,500万円に含まれません。同ページには2019年頃の情報が残っており、現行条件かどうかは説明会で確認が必要です。
  • Repilates:公式FC説明LPの「出店に必要な費用」。店舗の規模や坪数で金額が変わるため、レンジで示されています。
  • PILATES AXE:公式FC募集ページの収支モデル(40坪)の初期費用です。表示上の合計は4,450万円ですが、掲載されている12項目を単純に足すと4,900万円になり、合計と一致しません。どの項目が重複・調整されているのか、資料で確認してください。
  • ラピラティス:公式FC加盟店募集ページに載っている「都内で出店する場合」の初期費用です。物件取得と内装は「物件取得・内装費用800万円」として合算されています。
  • Beat Pilates:公式FC募集サイトの初期費用表です(税込)。募集要項では加盟金を「200万円」と表記しており、税抜と税込の差とみられます。

どれも「一例」「モデル」と明記された数字です。坪数、立地、マシン台数、税込・税抜の違いがあるため、合計額の大小だけでブランドを並べることはできません。

内訳の一部だけ、または総額だけを公開しているブランド

残りの13ブランドは、公式ページで一部の費目だけ公開しているか、総額や自己資金の目安だけを示しているケースです。

ブランド

公式で確認できた費用

非公開の費目

ELEMENT

加盟金220万円、マシン機材費180万円〜。研修費・広告デザイン費等は別途

内装・物件取得・運転資金・研修費の金額

5pilates

初期投資270万〜400万円、うち加盟金50万円

加盟金以外の内訳(物件・内装条件で変動)

fis.pilates

初期費用100万円〜、加盟金10万円、保証金なし

加盟金以外の内訳

ピラティススタジオDEP

加盟金50万円(既に出店がある県は店舗数×10万円を加算)、保証金・研修指導費用なし

初期投資総額、マシン・内装・物件取得

STUDIO IVY

初期費用100万円〜(加盟金、内装・マシン設備、研修費などを含む例)。加盟金は通常200万円で「今だけ100万円」と表示

各費目の金額、キャンペーンの適用期限

TSUTAYA Conditioning PILATES

初期費用合計2,000万円台〜。加盟金、デザイン企画費、研修費、内装費、リフォーマー費用などの費目を列挙

各費目の金額(問い合わせ後に説明)

Habit Pilates studio

初期費用1,000万円〜、リース活用なら自己資金800万円〜

加盟金・内装・リフォーマー・研修費などの金額

COCOLANCE

FAQで初期費用は最低500万円〜最大1,100万円ほど

内訳(資料請求後に説明)

YUZU

自己資金200万円で開業を目指せると記載

初期投資総額と内訳

SAKURA

融資活用で自己資金100万円での開業も可能と記載

初期投資総額と内訳

Pilates KASANE

初期費用の詳細は資料で案内

総額と内訳

LULUTO

一般的なFCより低コストで出店可能と記載

総額と内訳

Two Three

初期投資の記載なし

総額と内訳

出典は各公式ページです(ELEMENT、5pilates、fis.pilates、DEP、STUDIO IVY、TSUTAYA Conditioning PILATES、Habit Pilates studio、COCOLANCE)。

「自己資金○万円から」は、総額ではなく融資を組み合わせたときの手元資金の目安です。総額が非公開のブランドでは、資料請求や説明会で内訳表をもらい、次の章以降の表に書き写してから比べてください。

内訳表から読み取れる3つの傾向

1. 最も大きいのは物件・内装費

内訳を公開している6ブランドでは、内装(設計・建築を含む)と物件取得を合わせた額が、合計の半分前後から約7割を占めます。WECLEは内装費・設計費・物件取得費で1,825万円(合計の約65%)。CLUB PILATESは建築費と不動産取得料で2,400万円(約69%)。Beat Pilatesは物件取得費と内外装工事費で430万円(約48%)です。

つまり、開業費用を最も大きく動かすのは、ブランドよりも候補物件の条件です。居抜き物件なのか、スケルトンなのか。空中階なのか、路面店なのか。保証金は家賃の何か月分か。こうした条件で総額が数百万円単位で変わります。居抜き物件の考え方は居抜き物件で開業できるフィットネスFCでも整理しています。

2. マシン費は「購入」「リース」「合算」の3通り

マシンの計上方法は3つに分かれます。WECLE(700万円)、Repilates(1,000万〜1,500万円)、PILATES AXE(1,200万円+搬送・設置100万円)のように購入費として総額に含める方法。CLUB PILATESのように機材リース料を総額の外に置く方法。そして総額だけが示され、マシン分がわからない方法です。

リースにすると初期費用は小さく見えますが、毎月のリース料が固定費として加わります。初期費用を比べるときは、マシン購入額か、リース総支払額(月額×期間)かをそろえてください。台数も確認が必要です。グループ型は同時に指導する人数分の台数が要るため、パーソナル型より機材費が大きくなりやすい構造です。

3. 研修費と運転資金は抜けやすい

6ブランドのうち、研修費を金額で示しているのはPILATES AXE(90万円)とラピラティス(1名25万円×2名で50万円)だけです。運転資金・開業前費用を合計に含めているのも、CLUB PILATES(開業前資金300万円)、Repilates(運転資金200万円)、PILATES AXE(開業前人件費・開業前家賃)の3ブランドにとどまります。

会員が増えるまでの数か月間は、家賃・人件費・広告費・リース料が売上を上回ることがあります。本部モデルの合計に運転資金が入っていなければ、別枠で積み増す必要があります。

非公開の費目を埋めるための質問リスト

非公開の費目は、推測で埋めずに本部へ質問します。回答は口頭ではなく、見積書・資料・契約書案など書面の形で受け取るのが基本です。

費目

本部に確認する質問

受け取る資料

加盟金

税込か税抜か。多店舗割引やキャンペーンの期限は。返還の有無と条件は

募集要項、加盟契約書案

研修費

対象人数、期間、宿泊・交通費の負担、追加受講の費用は

研修カリキュラム、費用明細

マシン

台数、購入かリースか、指定業者の有無、保守・保証の範囲は

機材見積書、リース見積書

内装

指定施工会社の有無、坪単価の前提、居抜き時の減額は

標準仕様書、概算見積書

物件取得

保証金・敷金の月数、仲介手数料、前家賃の想定は

物件条件のモデル、募集図面

運転資金

何か月分を推奨するか。赤字が続く期間の想定は

収支モデル、資金計画表

その他

開業前広告、採用費、備品、予約システム初期費用は

開業準備費用の一覧

加盟金や保証金の扱いは、契約ごとに条件が異なります。「返還される」「されない」と決めつけず、契約書案の該当条項を確認してください。本部との面談で聞く項目はフランチャイズ本部との面談で聞く質問30選にもまとめています。

自分の候補物件で埋める見積記録シート

最後に、候補ブランドのモデル値と、自分の候補物件で取った見積もりを横に並べます。モデル値との差額と、その理由を書いておくことが大切です。差額の理由がわかれば、融資の相談や本部との条件交渉で説明できる根拠になります。

費目

本部モデル値

候補物件A 見積額

候補物件B 見積額

モデルとの差額

差額の理由・確認先

加盟金

研修費(人数×単価)

マシン(台数・購入/リース)

設計・内装工事

物件取得(保証金・仲介・前家賃)

開業前広告・採用

備品・システム初期費用

運転資金(○か月分)

合計

うち自己資金

うち融資・リース

記入するときは、次の3点をそろえてください。

  1. 税込・税抜をそろえる:本部資料は税抜と税込が混在しています。どちらかに統一して書きます。
  2. 坪数と台数を書き添える:費用は坪数とマシン台数に強く連動します。モデルの前提と自分の物件が何坪違うかを記録します。
  3. 月額費用と一緒に見る:初期費用が小さくても、リース料や家賃などの月額固定費が大きくなる組み合わせがあります。

初期費用が決まったら、ロイヤリティ・家賃・人件費を入れた月次の収支を確認します。会員数と月会費からおおまかな損益分岐を見るには収支シミュレーターが使えます。開業準備の工程全体はマシンピラティスFC開業チェックリストで確認できます。

ブランド選びへつなげるときの注意点

費用の内訳表は、安いブランドを探すためだけのものではありません。どんな条件の人に合うかを見極める材料として使います。

  • 大型物件・グループ型を前提にできる人:内装・物件取得・マシンに数千万円規模の投資が必要なモデル(WECLE、CLUB PILATES、Repilates、PILATES AXEなど)では、融資計画と運転資金の厚みが重要になります。
  • 小規模物件・パーソナル型から始めたい人:総額が数百万円台のモデル(Beat Pilates、5pilates、fis.pilatesなど)は、物件の広さや台数が小さい前提です。指導体制やオーナー自身の稼働が前提になっていないかも確認します。
  • 総額が非公開のブランドを検討する人:自己資金の目安だけで判断せず、内訳表を受け取ってから上の記録シートに写します。

ピラティスFC各ブランドの特徴や向いている人は、ピラティスFC比較で一覧にしています。融資を使う場合の資金計画はジム開業に必要な資金も参考にしてください。

まとめ

  • ピラティススタジオの開業費用は、加盟金・研修費・マシン・内装・物件取得・運転資金の6費目に分けると比べやすくなります。
  • 19ブランドのうち、公式ページで費目別の金額まで確認できたのは6ブランドでした。残りは一部の費目だけ、または総額・自己資金目安だけの公開です。
  • 内訳が公開されているモデルでは、内装と物件取得の合計が総額の半分前後から約7割を占めます。
  • 研修費と運転資金は、総額に含まれていない場合があります。
  • 本部モデルと自分の候補物件の見積もりを記録シートに並べ、差額の理由まで書いておくと、融資相談や条件交渉に使えます。

条件に合うピラティスFC本部の比較や、見積もりの読み方について相談したい方は、お問い合わせからご連絡ください。

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